能  (ふじ)

fuji

あらすじ

 都方の僧が善光寺参詣に行く途中 多胡(たご)の浦に来ると藤の花が咲き乱れていた。
僧が思わず「おのが波に 同じ末葉の萎れけり 藤咲く 多胡(たご)の 恨めしの身ぞ」と古歌を口ずさむと、一人の女が現れ声を掛ける。和歌の心を問うと、我こそ藤の花の精と名乗り、姿を消す。
  僧が夜もすがら弔っていると藤の精が現れ、和歌の徳や僧の経文により草花までも成仏事の報謝の舞を舞い、夜明けと共に消え失せる。

演者から一言

 「杜若(かきつばた)」と同じ趣の曲で杜若の影に隠れて滅多に出ません。
これと言った盛り上がりの無い曲なので、逆に難しいですね。丁寧に綺麗に舞えればと思っています。


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