能 東北 (とうぼく)

toboku 

あらすじ

 東国方の僧が都東北院に来ると、梅が見事に咲いている。眺めていると、一人の女が現れ、「この梅は和泉式部が植えた軒端の梅。また、方丈は和泉式部の寝所でした」と教え「我こそ花の主」と語り、花の影に姿を消す。

 夜もすがら僧が和泉式部を弔っていると、夢の中に、在りし日の美しい和泉式部が現れ、昔、関白藤原道長がこの門前を通った際に、道長の詠んだ「法華経」に答えて和歌を詠んだ事や、和歌の徳などを語り、夜明けと共に姿は方丈に入る・・・そこで僧の夢は覚める。


演者から一言

 端正で美しい曲ですが、ひたすら丁寧にしっとりと舞う風情の曲です。
演じる者の基本がしっかりしていないと、ただ長いだけの退屈な舞台になりかねません。「しっかり」と「ゆっくり」が如何に違うかわかります!
「ゆっくり」舞うと舞っている本人は楽しくても見ている側が爆睡している可能性大(笑)
「しっかり」は本当に気合いを入れて如何に丁寧に早く演じるかに尽きると思います。


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